高等部泉中央教室
y’、どうも紫竹です。
今日は数学と生き方の話です。
生き方のほうは、いつも通りでしょうかね。
私は、普段の授業では1次導関数「y’」を「ワイダッシュ」と読んでいます。
ちなみに2次導関数「y”」は「2じどうかんすう」と読んでいます。
(理系の皆さん、気づいていましたか?)
ところがこの読み方は日本の高等学校とアメリカの一部でしか用いられない読み方で、
世界的には「ワイプライム」と読むのが正しいのだそうですよ。
「y”」は「ワイダブルプライム」だったかな。
大学の現場では留学生(外国人)も多いので、
「ワイダッシュ」と読むと
「Oh、ソレ、ナンデスカー?」
となってしまうそうです。悲しいですね。
「じゃあ紫竹もプライムって読めばいいじゃん!」
とお思いの方もいらっしゃるでしょうか。
いいえ、そうはしません。ダッシュと読みますよ。
なぜでしょうか。
例えば、大阪出身の人が仙台に住んでいて、
けっこう標準語でしゃべったりします。
逆に、仙台出身の人が大阪に住むことになって、
関西弁が身につくことがあります。
読み方なんてのが物事の本質に関わることなどほとんどありません。
プライムと読めていても導関数の定義や意味、用途がわからないなら、
はっきり言って何の意味もないじゃないですか。
私は「名づけ」が嫌いなんですよね。
正確には「呼び方を決めることで物事が解決したと勘違いすること」が嫌いなんですけど。
生徒「この問題がわかりません」
紫竹「解の範囲に条件つけるやつだから2次関数でやったでしょ」
生徒「あ!解の配置ですね!」
紫竹「そうそう、じゃあ自分でできるね」
生徒「で、どうやるんですか…」
紫竹「…(鬼)」
「解の配置」という名前だけ記憶して、
肝心なその中身は記憶していない。
数学だとなんだか許されてしまいそうに見えますが、例えば
「明治維新って言葉は知っているけど、誰が何をしたことかは知らない」
という人がいたとき、
「それなら明治維新という言葉も知らなくていい」とは思いませんか?
まず中身でしょう。呼び方や読み方なんてその後の話です。
日常生活でも同じです。
「納豆が健康にいいらしい」とTVで聞いてスーパーでまとめ買いしているが、
納豆が健康にどのように寄与するのかわかっていないとか。
納豆だって食べ過ぎたら塩分過多で内臓にダメージがあるでしょう。
けっこうしょっぱいよ?
というわけで、私としては読み方は何でもいいのです。
何でもいいなら、ここが日本の高校教育の現場であるならば、
ここで大多数を占める表現を優先すればいいでしょ、ってことです。
別に、プライムと読むのを否定しているわけではありません。
正しいのですから。大変結構です。何を譲らないかは、人ぞれぞれです。
私は多数派に合わせますよ、
読み方の違いくらいで高校生に無駄な混乱をさせたくないですよ、
というだけの話です。
それでも「いきなりつかれた」とはよう言わんわ。(新潟出身)
今日の音楽は イノセントワールド です。
大好きな曲を大好きな人が歌う奇跡。
奥田民生ってめちゃくちゃ歌うまいのね。天才と言わざるを得ない。
高等部泉中央校 紫竹