高等部泉中央教室
日常生活に絡めたら、どうも紫竹です。
完全に悪問になってしまいました。これは数学ではありません。
とりあえず問題を見てみましょう。
共通テスト2023年の数学ⅠA第2問[2]です。
放物線をバスケットボールのシュートの軌道に見立てた問題です。
読むのに疲れます。
こういう解析というのは、まさにA.I.が得意とする分野で、
人間が手で計算するような時代ではないはずです。
今後求められる思考力とはかけ離れた問題になってしまいました。
数学で得られる能力というのは、論理的思考力や考察力です。
しかしこの問題では太郎と花子が勝手に考察して、
なんとなく空気を読めたらちょろっと計算するだけになっています。
必要・十分の問題が出題されなかったあたりも非常にがっかりしました。
全体として論理を重んじない出題になってしまっているのです。
なんのために数学を学んでいるのでしょう。私は悲しくなりました。
受験だからと割り切るべきなのでしょうけど、
文科省は「入試を変えれば学びが変わる」として英語の外部検定導入を推し進めた実績があります。
予想通り頓挫しましたが。
この試験問題の内容が、子どもたちに身につけてほしい学力の方向性なのだとしたら、
それはどうも掲げているものと大きくかけ離れているように私は感じました。
現場からは以上です。
今日の音楽は 【花冷え。】 – お先に失礼します。 (Pardon Me, I Have To Go Now) です。
高等部泉中央校 紫竹