1. t=√(2s/g) が教えてくれたこと

t=√(2s/g) が教えてくれたこと

高等部泉中央教室

劇場版名探偵コナン第5作「天国へのカウントダウン」より.

こんにちは,森山です.

 

タイトルの t=√(2s/g) ですが,このままじゃ見にくいですね……

こんな数式のことです.

この数式,冒頭述べたコナンの映画で登場する数式なのです.

(23年前の映画ですが……もう23年前……涙)

「水平距離60 m,高低差20 m の対岸に車で脱出する」ということを

敢行しようとする少年探偵団たちに,

灰原哀がそれは現実的に不可能であると冷静に説明する場面で登場します.

地球上の物体が重力加速度 g [m/s^2] に従ってs [m]だけ落下するのに

かかる時間 t [s]を算出するための式です.

映画では「20 m落下するのにかかる時間」を,

この式と必要な値を淡々と羅列して「約2秒」だという結論を導きます.

 

当時この映画を始めてみた私は小学生で,

あの頃は「なんかすごい計算してる……」くらいにしか思わなかったわけですが,

高校生になって物理で「自由落下」や「水平投射」を勉強したら,

「あの頃灰原哀が計算していたものはこれだったのか!」

と感動したことを覚えています.

 

そんなエピソードもあり,コナン映画で「天国へのカウントダウン」は

個人的にかなり上位に来ます.

「幼少期に疑問に思ったことが長い年月を経て解決し,それに感動する.」

というのが私にはかなり多くあります.

そのうちの一つは「錐体の体積」を求める際の 1/3 とか.

 

すぐに解決できない疑問が長い年月を経て氷解することの快感を味わう,

というのは「知的好奇心が満たされる」と換言できるでしょうか.

知的好奇心をこれからも大事にしていきたいものです.

 

高等部泉中央校 森山 昇平